ベムの時代のつづき

 というか遡って、三鉄人の前に、もう今では誰も語ることもないけど、高田保馬パーソンズについて書いている。この人、今では忘れられてるけど、すごい人だったらしい。

 その後三鉄人が現れて、それを素地にルーマンへと移行した世代が、今田、橋爪、地味な正村世代だね。この世代がルーマンやってなかったら、宮台さんや大澤、あと小粒もろもろいるだろうけど、もう忘れちゃった。社会学会にアンテネはるの遠い昔に止めちゃったから。ああだから、三鉄人の下の世代がルーマンやってなかったら今の宮台さんはいなかっただろうね。あと大澤の存在も大きいよね。宮台さんより、数年先輩で、議論を戦わせてたそうだから。お互い、切磋琢磨し合いしてね。たぶんこの二人の出逢いは、お二人にもそうだけど、ルーマン研究にとっても、重大な事件なんだろうな。その後、お二人は自己の向かうところへ向かった。有能なのはお二人ともそうだけど、キャラは被っていないでしょ。独自の方向性に進んでる。
 
 ああ橋爪さんのこともいっとかなくちゃ、ヴィトゲンシュタインとハートとルーマン止揚して、これこそめちゃめちゃ、誰もやらないような理論を構築しようとしたんだけど、挫折に終わっちゃう。ルーマンが日本に来日して、シンポジウムがあったのだけど、本になってるから、そのぐらい調べてね、教えない。そこでさ、こまったさんの土方パパが名前こそ挙げてないけど、ルーマン言語哲学の接続なんて、ぜってーありえねー、いや、このままいったわけじゃないからね、でも、そんな勢いで批判、文句言ってるのが受けるんだけど、あれは橋爪さんに向けて言ってることだよね。もしかして、橋爪さん、あれで、萎えちゃったのかな。破綻するかしないか判らないけど、でも、読み物的には、そのまま研究続けてたら面白いもの書いていたと想うのだけどね。

 それから記念碑的著作、『社会システム論』の話。東北大学チームが訳して出版されるのだけど、当時、あの翻訳読んでルーマンを判った人は誰もいないだろうね。まあ、訳は十分、批判の対象とすることはできるのだけど、でもさ、それまでの社会学の常識から遥かに超越している社会システム論を、あの当時、ルーマンなんか誰?だった時に、多分、訳している人たちも判らないまま訳してたかもだけど、それを何とか訳した、出版した、ってのが重要なんだろうな。その後のルーマンって人が何か、わけのわからないこと言ってるってことを認知させ、ぜんぜん判んないけど、もしかしたら、この人すごい人なんじゃないかなと思わせるには、あのコロコロコミック二冊分の著書は機能したと思うの。社会システム理論は、二冊目だっけ?ごめん忘れた、ルーマンを訳したもので、当時のレベルでは、ほんとめい一杯がんばった訳なのだろうな。その点で、土方親子の役は読めないけど、酷すぎるけど、出版された時のレベルでこれしか判りません的に訳して、その後のルーマン研究にはほんと迷惑ものだけど、他の人が訳しててもはちゃめちゃになってたと思うな。多かれ少なかれ。でもだめな所はぱぱの方は、翻訳が上達しないってことだね。息子さんの方の訳は、最近のものは悪くないと思うし、むしろ僕は薄くて、すぐ読めるってこともあり「法の社会学的観察」とかいいと思うんだけど。実際、始めて読む人には、勧めてるしね、僕もあれで結構学んだ。

 馬場さんの出現、翻訳、著作は日本のルーマン研究の大きな指針になったのは言うまでもないよね。これはもう誰もが認めることだから、あまり書かない。

 最後に、ナセヒ「ルーマン 社会システム理論」に触れておくべきだよね。これは、やっぱ、ルーマンを専門に研究しておる方からすると、おこちゃま用、単純化しすぎってことになるのだろうな。でもね、やっぱ、一般人は例えば社会学的知識がない人が馬場さんの「ルーマンの社会理論」読んだら、やっぱ、ちんぷんかんぷんだと思うのね。ルーマンやりたいけど、何読んでも全く判らないって人にとって、あの本は最後のともし火だと思うわけ。ナセヒの「ルーマン・・・」読んでるんだって、友達に言うのは恥ずかしいくて、ちょっと言えないよね、例えば、せかちゅう読んでるんだっていう、趣味文芸の人がいたら、それも恥のように。でも隠れて、誰にいわずに、そっとね、あれを読めば、例えば、その後のルーマン本に繋がっていくのは確かだと思うわけ。僕は恥なんてどうでもいいから言うけど、あの本にたくさん助けられた、僕、一回目に読むとき青で直接、本に線引きして、うかんだアイデアも本に殴り書きしていくのね、二回目は赤、三回目は緑なんだけど、緑まで行く本ってほんとすくないの、けれど、ナセヒのは、緑がたくさん入ってる。だから、あれは、僕のようにルーマンあんまりわかってないのに、いろいろルーマンの理論からぱくって、好き勝手に書いちゃうような奴には、ほんと、助けになったのでありました。今でも時々読むし、僕。あーつかれた。終わり。

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