ベムとベラの効能

 前にね中森明夫さんと話してて、ライターも評論家も宣言すれば、なれるんだよねってことでさ、ああ、そういえばそだなと思い。でも俺、社会学者と云ってもいいだよね、社会学博士といったら嘘になるけど。むしろ社会学博士の社会学者のほうが少ないよね、きっと。文系は博士号なかなかもらえないから、それに、まあ最近は大学で雇われるには、博士過程まで進んだか、修士を持ってるのが前提みたいなところあるけど、けれどさ、たけしとか、あの落語家何って云ったっけ?教えてたもんね。まあ大学の学生確保というところもあるけど、基本的に大学の教員になるには資格とか国家試験みないなのないんだよって、このあいだ、おばちゃんに話したらびっくりしてたから。でも、大学の教員してるって、普通の人は偉いと思うのかね?実際は非常勤講師なんて、掛け持ちで教えないと、食っていけない、フリーターと同じだからね。常勤講師になったら、安泰、あとは年功序列で論文なんて書かなくても、ある程度の年齢になれば、助教授、教授と昇進していくのだけれど、昨今はこれも厳しくなってきて、常勤講師になっても、期間限定というのがあるんだよね。契約社員と同じ。そんなのベムは自分が本当に偉いと思ってんのかな。あとは、大学の教員になるやつはみんなこまったさんばかりでよ、ベム見れば判るよね、なんか教員同士で張り合ったりしてて、小熊なんかさ、福田は音楽をわかってねーなんて、研究会で云っちゃって、師匠にあっても挨拶も眼もあわせることもしねーんだ。裏だからね、まあ、裏事情かいてもいいだろ。ほんと教員はみなこまったさん。哲学者の中島さんいるでしょ、中島義道さん。あの人と呑んだ時、「ウィーン愛憎」ってムカつくよね、読んでると、でも、あそこで他の教授からのいじめの話かかれてるけど、ほんとそんな、なんか、イヤーナ自意識過剰の人間空間が大学の教員によって構成されてるところもある。いじめの教授も誰か教えてもらったけど、これは内緒にしとこ。中島さんは、読めば判るけど小心者で、根暗の哲学者、イメージ通り、でもこっちがコミュニケーションのネタをうまく振るとおもしろい話きけるし、ぜんぜんすれてない、良い人だった。けど、西部進は終わってた。もうアル中で、俺が国民国家っていっただけで、いきなり、気安く国民国家なんていうな!ってね怒鳴りやがったと思えば、今度は、これからは君の時代だからなんて、なんかオセンチになったりしてて、でも、こういう、いろんなまあ価値判断はどうであれ、その方面の一流の方々と呑む機会をつくってくれたのは、ほんと師匠に感謝だね。ベラの話だった。

 ベラも編集者ですが、何がかきたい?ってこれ本当に馬鹿にしてる言葉なんだよね。多分、俺が編集事情とかしんねーと踏んで舐めてたんだろうけど、最前線で書いてる人からいろいろぱくってたから、それに何を書けば食っていけるかということで、師匠のゼミではコラムだよね、商品として売れるのは、ど素人がエッセイなんか書いて持ち込んだって、そんなの話にもなんねえ、厳しい現実をみて、コラムが書ければまあ、ほそぼそと暮らしていけるだろうってことで、コラムを書かせられるわけ、あた実際、編集の仕事をして、雑誌をつくり、そうそうたる編集者、編集長を呼んで、学生がつくった雑誌の合評会をするわけ、おいらなんかは、逃げてて、てーげーにやってたんだけど、ほんといい物は、いいのがあって、もう早くプロでお金稼いだほうがいいような、雑誌つくるメンバーもいて、編集も編集事情も、どしろうとのあんたなんかより、知ってますってもんなの。

 俺の書く意識は師匠から受け継いだものだからね、突然、ベラがやってきて、で何がかきたいの?で、このど素人がという気持ち。そんなの、俺が書いたものろくに読んでなくてよ、全くの他人のべらなんかに、大切に暖めているテーマなんか教えてやるかってわけ。これは師匠から受け継いだ考えなの。ほんと多いわけ、編集者としては、自由に書かせてあげれば、それが一番、仕事引き受けてくれるだろうと思っている、ど素人がたくさんいるらしくてね、ほんと著作もよまないで、どうぞお好きに書いてくださいっていう奴が多いわけ。編集者ってのは、企画をもってきて、それでこの書き手には、何を書かせれば、いいものが書けるかアドバイス、伝説の編集者なんか、あの三島由紀夫にだめだしをして、何度もかきなおさせたり、文章の鍛錬をさせるわけ。三島の時代まで、そんな編集者がたくさんいて、だめだしを一流の文士にして、書き直させる、まただめだしってもんでね、そういう経験の中で作家はいい物を書くようになる、システムができあがっていたんだけど、今の純文学は死んでるでしょ。それは、ベラみたいなど素人の編集者ばかりになってしまったわけ。

 何で女の編集者って威張るんだろ、前にもほんと、師匠には寄り添って、抱きついて笑っちゃったりしてて、俺がさ話に入るとめちゃめちゃ、冷たい視線でもうゴミ扱いなわけよ。ほんと、あいつは、あっ俺、別に作家になろうなんて思ってないからね、あの事件の時はぜってー見返して、あいつが仕事を頼みにきたら、しっしと追い払うんだと決心したけど、いまでは、石垣島に知り合ったお水のおねえちゃんがいるから、いつでもおいでっていうからよ、石垣いってひもになり、のんびりと暮らそうかななんか思ったりしてるの。

 俺さ、何で沖縄本のこととかしってるかってーと、やっぱ興味あるから、がっこやめるまでは濫読してたから、例えば沖縄本だけじゃなく、「深夜特急」は定番だけど、植村直己とか、「エイジアンジャパニーズ」とか蔵前とか、まあ、冒険者とか旅ものとかも、自分のアンテナ範囲だから、ほとんど読んでいると思うね。自転車世界一周とかいくらでも、おもしろいもの影響受けたものはあげられるし、旅、冒険ものは、あんたなんか、俺の足元にもおよばないくらい、読んでるからってもんなの。社会学だけでは、ないだよってこと。興味がわくと、その分野のものを片っ端からよみあさり、大体、1〜3ヶ月で一気呵成に研究して、もういいだろうとなったら、他に移っていくことしてたの。

 池袋に住んでたからね。池袋は大書店が多く、神保町もすぐいけるから、毎日本屋めぐりしてて、神保町でもあの本屋のどの棚の何番目には、何があるかっての把握してたし、売れたら、ああ、買われちゃったって悲しんだりね、僕の青春期さ。ああ、また疲れたから止める。続きは書くかもしれないし、わからん。いつも導入にも入らないでおわってるな。おわり、またはつづく。

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